先日行われたセミナー内容を紹介致します。
業務DXとは?Larkの機能紹介
Lark内には、非常に多彩な機能が搭載されており、ビジネスプロセスの効率化に貢献します。以下では、Lark内で利用可能な機能の一部について詳しく説明します。
Docs機能を活用して動画の埋め込みが可能です。これにより、ビデオコンファレンスの記録やトレーニング動画の共有など、コミュニケーションや教育に役立つコンテンツを簡単に共有できます。また、引用文を挿入することもでき、メッセージの内容をクリアに伝えるのに役立ちます。
さらに、Larkではページを2つのカラムに分けて表示できるため、情報を整理しやすく、写真を挿入して視覚的な表現が可能です。また、ページ送り機能も備えており、スムーズなナビゲーションが可能です。PDFの埋め込みや色の設定など、情報を分かりやすくカスタマイズすることもできます。
Larkではグループを作成することができ、それぞれのグループ内でコミュニケーションを効率的に行えます。特に便利なのは、グループとフォルダーを紐付けて整理できる点です。例えば、教育DXチームの下に教育DXのフォルダーを作成し、そこにマニュアル集や資料を配置することで、プロジェクトの整理がスムーズに行えます。
さらに、タスク管理機能も充実しています。タスクに詳細情報を追加し、担当者や期日を設定できるため、業務の進捗を把握しやすくなります。また、ガントチャートを使用してスケジュールを管理したり、看板機能を活用してタスクを分類したりすることも可能です。
Larkのカレンダー機能を利用すれば、グループメンバーのスケジュールを一元管理できます。教育機関のクラススケジュールやミーティングの予定を共有し、スケジュールの調整を簡単に行えます。これにより、教育機関や塾のスケジュール管理がスムーズに行えます。
Baseと呼ばれる機能があります。これを活用することで、顧客情報の管理が容易になります。顧客のデータや連絡先情報をベースに入力し、必要な情報を素早くアクセスできます。取引先や顧客の詳細情報が必要な場合、該当するベースをクリックするだけで情報が表示されます。
さらに、ダッシュボードの管理機能も備えており、売上データなどの情報を効率的に管理できます。カスタマイズ可能なダッシュボードを作成し、ビジュアルなデータを一元化して確認できます。また、お問い合わせフォームを簡単に作成して、顧客からのリクエストや問い合わせを受け付けることも可能です。
教育業界においても、Larkは有用です。オンライン授業やトレーニングを行う際、ページ内に目次、写真、動画を挿入して教育教材をデジタル化できます。さらに、オンラインフォームを使用して生徒や受講者からの回答を収集し、成績を自動的に計算できます。このような機能を活用することで、教育プロセスの効率化が実現します。
Larkは文字起こしの精度が高く、ビデオ会議の記録を簡単に文字化できます。ビデオ会議の内容がテキストとして残り、それをさらに編集や要約できるため、会議の記録やアクションアイテムの整理がスムーズに行えます。また、検索機能を活用して特定のキーワードを含む箇所を素早く見つけることができます。
教育現場へのDX適用
現在の教育業界におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の動向や必要性、そして現場での課題についてまとめてみましょう。また、実際の事例を通じて、DXがどのように進行しているかとその効果についても考察します。
日本全体のDXの現状
教育業界だけでなく、日本全体のDXの進捗状況を見てみましょう。現在、日本の多くの業界において、DXをまだ実施していない企業や組織が半数以上を占めています。特に教育業界に焦点を当てると、DXを実施している割合は2割弱(約22.7%)であり、さらに今後DXを検討しているという割合が19.4%です。合計しても、DXに対する意識が低いと言える数字となっています。比較的、サービス業ではDXの実施率が16%と平均よりも高いものの、まだまだDXが進んでいない状況です。
教育業界におけるDXの状況
教育業界においても、DXの進捗状況は抑えるべきポイントです。教育業界におけるDXとは、デジタル技術を活用してカリキュラムや学習方法を変革し、教育機関の業務や組織プロセス、学校文化を変革して時代に対応する教育を提供することを指します。教育DXは、学習や授業においてデジタルを活用する面と、職員の働き方改革としてデジタルを活用する面の2つに大別されます。
学習DX: 学生や生徒に向けたデジタル技術の活用は、個別最適化された学習環境を提供する重要な要素です。デジタル教材、オンライン授業、カスタマイズされた学習プランなどが含まれます。
働き方改革DX: 教育機関内部でのデジタル活用は、教職員の業務改善や効率化に貢献します。例えば、人事管理、業務のデジタル化、課題の効率的な解決などが挙げられます。
教育業界は、デジタルトランスフォーメーション(DX)の中でも、デジタル化やICT化が遅れていると言える業界の一つです。これまで、多くの教育機関では紙ベースの管理や手書きのプロセスが主流であり、デジタル化やコンピュータを活用する取り組みは遅れていました。しかし、最近ではパソコンを使ったデータ入力やPDF化など、デジタル化の動きが本格化しています。実際、文部科学省の講演でも触れられているように、教育業界がデジタル化に向けて進展している局面に入ったと言えるでしょう。
教育DXに至るまでのプロセスは、デジタリゼーション、デジタライゼーション、そして最終的にデジタルトランスフォーメーション(DX)という3つの段階に分かれています。現在の日本の教育現場では、ようやくデジタリゼーションの段階に入ったと言えます。具体的には、業務フローやプロセスがデジタル化され、紙ベースからデジタルへの移行が進行中です。
しかし、まだDXの段階には至っておらず、未知の領域と言えるでしょう。文部科学省も、教育業界におけるデジタルトランスフォーメーションの未来について議論を行っています。今後、教育業界がデジタル技術をより効果的に活用し、生徒や教職員に新たな価値を提供するために、さらなる変革が求められるでしょう。教育DXが進展することで、より効率的で質の高い教育が実現することを期待しています。
教育DXを実現するためには?
教育DXを実現するためには、いくつかの重要な要素が必要です。特に、若手人材の存在と外部のDX人材の力を借りること、そして明確なDX目標の設定が不可欠だと考えています。これらの要素を組み合わせて、教育DXを成功させるための基盤を築いていくことが大切です。
まず、教育DXが進展する背景には、新型コロナウイルスの感染拡大が大きく影響しています。学校や塾などの教育機関が一斉に閉鎖されたことで、急速なICT化が進みました。しかし、まだまだデジタル化からDXへの道のりは長いと言えます。
なぜなかなか進展しないのか、その理由を考えると、以下の2つの要因が挙げられます。
若手人材の存在:デジタル化やICTを活用するためには、若手の人材が必要です。若い世代はデジタルネイティブであり、新しいテクノロジーに対する理解やスキルを持っています。彼らを活用し、教育DXを推進する力として活かすべきです。
外部のDX人材の力を借りる:外部の専門家やDX人材を積極的に採用し、組織内に新しいアイデアや技術を持ち込むことが大切です。外部の視点や経験から学び、教育DXを加速させることができます。
さらに、明確なDX目標の設定も不可欠です。たとえば、子供たちの共同的想像的な学習を実現し、ICTを活用した相互学習の環境を整備することを目標に設定できます。これにより、具体的な方向性が明確になり、DXの実現に向けたステップが確立されます。
実際の取り組みとして、タブレットを活用した共同的想像的な学習を推進したり、AIを活用して進路指導を個別化させたりすることが考えられます。これらの具体的な施策を通じて、教育DXを段階的に進展させていくことが可能です。
教育DXはなぜ必要?
教育DXがなぜ必要か、その背景と必要性について詳しく見ていきましょう。
まず、教育DXの必要性は、現代の子供たちがデジタルネイティブ世代と呼ばれることに関連しています。彼らはデジタルテクノロジーに親しんでおり、ITリテラシーを身につける必要があります。この世代に合った教育を提供し、時代に適応した教育を行うことが求められています。一方で、対面でのコミュニケーションや情報の審議能力も重要です。従って、教育DXはITリテラシーを育む一方で、コミュニケーション能力や情報判断力の向上も目指す必要があります。
次に、遠隔による教育の必要性が挙げられます。特にリモート授業は新型コロナウイルスの影響で急速に普及しました。今後も休校時や遠隔地域への教育提供が必要とされ、教育DXはその実現に寄与します。また、遠隔教育は地方と都市部の教育格差を縮小する手段としても期待されています。
さらに、文科省など国がデジタル化を推奨していることも、教育DXの必要性を裏付けています。国レベルでDXが進められることから、学校や教育機関もそれに合わせた取り組みを進める必要があります。
最後に、教育現場の人材不足や業務負担の増加が教育DXの必要性を高めています。教員の数が減少し、業務量が増えている中で、業務の効率化と自動化が求められています。周辺事務作業の効率化は、教育機関の運営をスムーズにし、教員の専念すべき教育に時間を割けるようにするために不可欠です。
要するに、教育DXは子供たちのデジタルスキルを向上させ、遠隔教育の実現、国の推進、人材不足の克服など、多くの要因から必要性が高まっているのです。これにより、より効果的で効率的な教育環境が構築され、学生たちにとっても豊かな学びの機会が提供されることが期待されています。
教育DXの課題
教育DXにおいて、進展が遅れている課題について、具体的なポイントを紹介します。
1. 関係者間での連携の難しさ:教育業界は、保護者、子供、学校、先生など、多くの関係者が関与する複雑な業界です。しかし、これらの関係者間での円滑な連携が難しいという課題があります。DXが進行していても、情報やコミュニケーションが迅速に行われないと、効率的な学習環境の実現が難しくなります。
2. ツールの多様性とITレベルの不一致:教育業界では、多くのITツールが使用されていますが、これらのツールが異なることが多く、また、教育関係者のITスキルや知識にはばらつきがあります。ツールの多様性とITレベルの不一致が、教育現場での効果的なDXの実施を難しくしています。
3. 外部のIT人材の不足:教育業界において、外部のプロのIT人材を活用する機会が不足しているという課題が存在します。教育機関や企業において、ITの専門家が不足しているため、問題や課題が解決できないまま放置されることがあります。
これらの課題に対処するために、教育DXの推進において以下の点に注力することが重要です。
関係者間のコミュニケーション強化:保護者、子供、学校、先生などの関係者間で円滑なコミュニケーションを図るための仕組みやツールを導入し、情報共有をスムーズに行うようにしましょう。
統一的なIT環境の整備:ツールの統一やITスキルの向上を図り、教育関係者が共通のプラットフォームで作業しやすくすることで、効果的なDXを実現しましょう。
外部のIT専門家の活用:教育業界におけるITの専門家や外部のITコンサルタントを活用し、現場の問題解決やDXのサポートを受けることで、課題の解決をサポートしましょう。
次の記事に続きます。
Comments